ジャック・ベッケル
 JACQUES BECKER

1906年9月15日、パリ生まれ。高校を卒業後は、蓄電池会社、汽船会社などに勤める。

あるとき、ニューヨークへ向かう船上で、アメリカ映画の巨匠キング・ヴィドア監督に出会い、不慣れな英語で熱心に映画の話をしたという。

その後、少年時代より親交があったジャン・ルノワール監督のもとでアシスタントとして働き始める。「どん底」「大いなる幻影」など9本の作品に携わった。

1942年、「最後の切札」で監督デビュー。1947年に発表した「幸福の設計」が大ヒット、カンヌ映画祭で恋愛心理映画賞を受賞し、ベッケルはたちまち注目を浴びる存在になった。

その後、ラブコメディの「エドワールとキャロリーヌ」、実話をもとにしたギャング映画の傑作「肉体の冠」、ジャン・ギャバン主演のフィルム・ノワール「現金に手を出すな」、画家モジリアーニの後半生を描いた「モンパルナスの灯」など、多彩なジャンルで優れた作品を遺した。

遺作となったのは、ジョゼ・ジョヴァンニの小説を映画化した「穴」。刑務所からの脱獄を図る5人の男たちを描いた。しかし映画の完成から数ヶ月後の、1960年2月21日、病死。享年53歳。監督として一番脂ののっていたときだった。

「クリクリのいた夏」「ピエロの赤い鼻」などで知られるジャン・ベッケルは息子。

■ 主な作品
1960年  穴
1958年  モンパルナスの灯
1957年  怪盗ルパン
1954年  アラブの盗賊
1953年  現金に手を出すな
1952年  肉体の冠
1951年  エドワールとキャロリーヌ
1947年  幸福の設計
1945年  偽れる装い
1943年  赤い手のグッピー




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